2014 blog


2014/10/21

 

今年も期間限定のお店をオープンします


ここでは昨年と同じく、STOCKSの出来事をその時の気のまま
つづっていきます

 

今年のストックスも昨年と同じく、いろんなめぐり合わせがあった

気づいたら今年もまたまた、場所づくりからやっていることに気づく

 

ゼロからやるから、やる量は当然多い
その分どうつくるか、どう伝えるかやり方は無限

やりながらこれいいんじゃない?っていう具合に

僕と、まわりの人と、日々すこしずつ、
暮らすようにつくっていく


これまですすんだ途中経過をふりかえりながら、

残り約一ヶ月の新たな展開も届けながら、

このお店がブログも含めて、見た人来た人、

やった人すべてにとって良い出来事となるよう
さあ、スタート

須藤


 2014/11/1

はじまり


 2014年5月、この小屋との出会い

山形ではよく見かけるこういった建物


大学の先輩ご夫婦が中古の一戸建てを購入検討中で

その敷地内に少し大きめの小屋があると聞く

 

山形ではあちこちに見られる小屋

いつどこで聞き、覚えたのかは忘れたけど

小さな頃からこういう建物を農機具小屋と呼んでいたと思う


もともと家具の倉庫を引っ越しを考えてた僕は
改装の相談も含め購入検討の段階から顔を出させてもらう事に

そのころ、まだ前の持ち主の人の荷物がそのままの倉庫

 この家は山形県を縦断する国道13号線のすぐ側にある

間には田園があり、少しの距離がしかないようにみえるが

とてものんびりとしていて、背中側には山々が広がる

空気が良くて、虫の音や風が心地よい場所

 住居が一番左側、木をはさんで右側に薄緑の小屋

遠くから見ても、この場所で過ごしていても
背後の△の頂がよく目にとまる

 

なんという名前かは、後々わかるだろうか

 こちらは住居側、20年ほど前の建築
今年7月に先輩夫妻が購入することが決まる



 2014/11/9

高野夫妻


今回のSTOCKSの会場はこの夫妻の住居敷地の一角にある

 

航さんと由紀さん夫妻

 

二人とも僕の大学の部活の先輩であり、
出会ってから9年経つ今も、変わらずお世話になり一緒に遊んでもらっている

 

 

二人の間には4才と2才の女の子

この子たちは可愛すぎてもう、可愛すぎる

 


二人がまだこの住居の購入検討中だった7月

この住宅にある余白を、自分達でつくりあげていき、その過程も楽しみたい
というような想いを聞き、とても二人らしくて素敵だなと思ったし、強く共感した


当時はブラジルでサッカーのワールドカップの真っ最中

毎晩のように旧高野家宅に観戦に遊びに行っていた

しかし、あの部分をこう活かそうああ活かそうと

試合そっちのけで改装の話とビールばかりどんどんと進み、気づけばだいたい朝

試合は半分も見ていない気がするのはいい思い出

(特に僕が...)



ちなみにこの時点ではまだ倉庫としてお借りする

という内容


STOCKSをやろうとなるまでは

もう少し先の話



その過程はまたのちほど書いてみるとして


今回、小屋において

その二人の想いが実行できる
対象が農機具入ってた小屋だし、外注するなどの正攻法ではないから

結果どんな空間になるかはわからないし、実学もない

けどそれだからこそやる方法や価値がある

 

そして二人と一緒に何かつくれる

それだけでやるには十分な理由で、自信もある
絶対にいい空間になる


 2014/11/9

改装1 一階床面の洗浄


9月初旬

 

いよいよ改装可能な状態に


初めて小屋を見学した際に、前の持ち主の人から

使える物があれば残していくからと話を聞いていた
スチールの大きなシェルフ2つ

掃除用具など

を譲り受ける


これがのちに活躍することになるとはもちろん予想もしていない



この小屋、車庫スペースと農機具の置いてあった一階、小さな窓が2つある間仕切りの多いの二階

というつくり


まず手をつけるのは一階の床

長年かけてこびりつき、デッキブラシでは落ちないような頑固な泥

 

中央左側に見えるのは地下水を組み上げるポンプ
住宅の玄関脇に蛇口がある

夏は冷たい水ですいかを冷やしたり、水遊びしたり
冬は融雪にも活躍しそう、素敵な設備

航さんのお勤め先より高圧洗浄機をお借しいただいた
このパワーが恐るべし、デッキブラシとは比較にならない

ついでに壁も洗浄してしまう

あっという間に完了

灰色の土っぽい質感だったのが、コンクリートの表情がわかる程きれいになる

高野家の晩ご飯

美味しそうなものを二人協力してサッとつくってしまう
二人とも食を仕事をもつプロ

作業の後のご飯だからさらに最高

僕は何度も美味い美味い言って食べるしかできないのだけど


本当にいつも美味い


 2014/11/9

改装2 一階二階の石膏ボード、建具、畳剥がし


上部に見えるのが石膏ボード

次々と壊し、剥がしていく


ハンマーとバールを使います



石膏ボードの裏側には何十年と溜まった吸ってはいけないものが潜んでいました
容赦なく降り注ぎます

ススも色んな色があるなあ

庭先に出してみる


石膏ボード三十枚くらいと
二階の建具につかわれていた木材

木材はストック

 

二階は仮住まいとしたことがあったこともあり
木材で建具を大量に跡付けし、3部屋に仕切られていた
そのため廃材が多く出た


真ん中の部屋は6畳敷きの部屋


畳を回収

やはりあの山、いい形してる

一通りの解体が終わると、これまでの小屋とは違う表情が見えていた

ボードが抜け、見通しが良くなった
このフレーム、活かしたいなあ

 

右奥には漬物用の石がゴロゴロと
だいぶ大きな漬け樽がいくつもあったのだろうか

天井も思ったよりも高くて気持ちが良い

煤が舞い、白く霞む

二階

畳や板の間やいろいろあるせいで、気付けなかった 建具をすべて取り払ったら、広さが気持ちの良い一間の空間に

 

 

この日の解体をもって、STOCKSをここで開催できたらと思い提案

高野夫妻はすぐに賛成してくれた!


どういう展示にするか話し合った結果

 

二階をギャラリー

一階をギャラリー・工房・カフェスペース


に改修することに

 

カフェスペースでは高野夫妻によるフードケータリング

 

おいしい大人味のドーナツ、あたたかなドリンクとスープ

もちろん、すべてこの展示のためのオリジナル

すこし寒い時期の開催だから身体の中から温かいものを楽しんでほしい

 

二人が直接提供してくれるのは29日(土)30日(日)

その他の日は僕や由紀さん、サポートの仲間と一緒に提供します

 

 

家具のリペアを軸に、良い居心地に必要なものが身近からつながっていく

こういう場所でこんな時間をすごしてほしい


空間づくりは、楽しい

 


 2014/11/9

改装3 一階間柱増設

 

二階をギャラリー化するためにまず必要なこと

 

床+壁一面を全面板張りにする


床板を張るにあたり、二階を支える梁がUの字に変形していて、

とても床板を取り付けられる状況ではない

そこで二階の床を支える梁、すなわち一階の天井の梁を

矯正・支持するため、正しい角度に矯正後、柱を二列に二本ずつ、計四本入れることに

 

DIYで柱を入れる

 

できるのか

と一瞬ちらつくも

内装屋さんに方法を教えてもらった方法を、航さんが工夫して考えた方法がこう

1 車用のジャッキと柱を金具で組み合わせたジャッキ付き柱で、U字の最下部を正しい高さまで持ち上げる

2 その状態で柱を入れたい二箇所の高さを図り、それぞれのサイズに新しい柱をカット

3 カットした柱を定めた二箇所にセット(ここで加工の精度が問われる)

4 ジャッキを外し、金具で新柱と梁を固定

 


さあ、やってみた

写真の真ん中がジャッキ付き柱

左が新しい柱その1

 

取り付けに集中する余り写真をあまり取らずに終わり残念


が、シャキッとした梁と新材の杉が古びた空間に混ざることで
ガタガタの小屋から一変、引き締まった空間になったこと


1,300円のジャッキベースでできたこと
柱を建てたという男としてのちょっとやった感


そんなんがいろいろ相まって二人で小躍り


ちょうどよく旧倉庫の契約期間が終わり、工事の進んだ一階へ引っ越しが完了する


 2014/11/11

改装4 二階壁板張り

 

二階の壁
一面だけ染みが目立つ面があった

ここを直しながら
二階のシンボルとなる壁にしようとなる

張るのはOSB合板

まっすぐに立つよう、もともとある縁材に合わせて端材をカットし壁に打っていく

板がたわまないように、柱の間に材を打っておく

そのための材は同じく二階から出た端材を活用
なるべく木材は生かす

住居の山側にある、空き地

ここは少し高くなっていて気持ちが良い

キャッチボールには最高の場所か

ここは、会期中の駐車場でもある

このコンクリートのフェンスの下

高野家の住居のすぐ隣にある畑

畑と住居の間にはフェンスもないので
遊びに来た人は高野さんの畑?
と必ず聞かれるのだけど
ここは山形市から母娘で作業に通うSさんの畑

 

朝玄関の扉を開ければ、いつもすぐ隣で畑作業をしているから

僕も自然に挨拶するように

五年もやってるけどこの人いないとだめなのよ
と奥のほうにいるお母さんに笑いかける


時々高野家に野菜を、高野家からは調理品を自然な挨拶と一緒におすそ分けしあっていて
本当に気持ちの良いやりとりだなあと思う

場所によっては相手との数センチの距離や

フェンスの有る無しで揉め事にもなる


けどここは違う
山が近いからだろうか

今日の高野家の晩ご飯

野菜しかないから品数でごまかしたと由紀さん

テーブルいっぱいに皿が広がる

これも美味しかった

腹も膨れて夜作業、一面できあがる
板を打っていくだけの作業といえばそうだけど
年月の経った建物はそうはいかない
ひとつひとつ壁を測り、台形に手のこで板を加工する
地味に大変な作業

出来上がりは1時ころ

苦労もあり
男二人ちょっと嬉しくなってしまい

夜は更けていく


 2014/11/28

開催

 

長くあったように思えた準備期間もあっという間

前期四日間を終え明日から残り二日間

改装がすすんでいくうちに、あれもしたいこれもしたいとアイデアは尽きなかった
残り二日間を明日に控えても
いまだに航さんと屋根に登ったり、照明の調整をしたりしている

由紀さんは家事子育てしながらカフェの準備

気づいたら朝方、こんなに夢中になれることが

確かにここにある

完成はしないし、これから育てていく空間
その余白が多く、自然にその気にさせてくれるのも

小屋の魅力なのだと思う


さて、小屋に夢中で忘れていました
展示品の一部を紹介

こういう物だから選んで、こういう物だからこう直した
椅子一つにしても話したいことがたくさんある

空間も家具もできれば実際に来て、その目で見てほしい

 

置いてあるのは展示の数ヶ月前からつくりはじめたものだけでなく、
この一年、それ以上前に触れたものも含めて、ここにある

きれいになった床、壁、天井


新しくこの小屋を照らす灯り


リペアしたての家具


ゆったりとした音楽


珈琲の香り


人の声



揃って初めて、小屋に血が巡る
去年の展示の時ももそう
場づくりの醍醐味

この感覚が本当にたまらなく好きだ


 2014/11/28

カフェスペース

 

前期間、大好評いただきました

STOCKSでゆっくりすごしてもらえるのはうれしい限り
古い素材や家具には、コーヒーの香りが合います

____11/15-11/18日のメニュー_____
・frigolesさんのhot コーヒー
(グアテマラ ウエウエテナンゴ)
・自家製 hot ジンジャー
・自家製 hot かりん

・甘さひかえめ 全粒粉のドーナツ
・シナモン香る 全粒粉のクッキー

__________________

最初の4日間、売り切れが続いた全粒粉のドーナツ

おみやげにたくさん買っていってくれる人もいました

明日明後日は高野夫妻が2日間カフェに常駐

前期間のドーナツから進化した

パルミジャーノチーズ、グラノーラ、白玉 3種類のドーナツが登場します

それに合わせ、オリジナルのスープも

hotドリンクも新しいものが出ます

二日間、さらに美味しい空間になりそう




以下追記  11/29



カフェメニュー決定!


【全粒粉ドーナツ】各¥250
・パルミジャーノとくるみ
・大豆とドライフルーツのグラノーラ
・白玉と焙煎玄米粉

【温かいのみもの】
・frigolesさんのhotコーヒー(グアテマラ ウエウエテナンゴ)¥250
・伊豆から届いたカボスと生姜の自家製ホットドリンク¥300
・燻製ベーコンとごぼうのオニオンスープ¥250
・小豆と安納芋の豆乳スープ¥250

おまちしてます!


 2014/12/10

STOCKS 02